医院ブログ

2015.05.27更新

横浜の希望ヶ丘デンタル(歯医者)院長の安田です。
歯科インプラント治療を受けられた方でMRIの検査受けられるのかという質問を受けることがあります。
MRI検査とは強力な磁石でできた筒の中に入り、磁気の力を利用して体の臓器や血管を撮影する検査です。

インプラントはチタンもしくはチタン合金でできております。チタンは磁気に反応しない非磁性体なので、
インプラント本体がMRI画像に影響を与えたり、MRI撮影中に発熱することはありません。

しかし、インプラントの上部(天然歯の上部)にマグネット(磁石)が付いた構造物(キーパー)が
装着されている場合(磁性アタッチメント)には、MRIの画像が乱れることがあるので注意が必要です。

日本磁気歯科学会では次のように説明しています。

MRI装置が発生させる磁力によって生じるキーパーの温度上昇は、国際規格である米国材料試験協会が定める安全性試験
(ASTM F2182-02a)の結果、1°C以下であり、健康への影響はありません。
MRI装置が発生させる磁力によって生じるキーパーを引っ張る力は、安全性試験(ASTM F2052-06el)の結果
最大で10gf程度であり、きちんと装着されていれば問題はありません。検査前に歯科医師にキーパーの装着状態を確認してもらいましょう。
キーパー付近のMRI画像に影響が出る場合がありますが、離れた部位へのMRI検査には影響はありません。

磁性アタッチメントの入れ歯をお使いの方は、MRI検査時には念のため歯科医師に確認されるのがよいでしょう。
また、磁性アタッチメントの入れ歯側には磁石がついているので、入れ歯を外して検査を行って下さい。

投稿者: 希望ヶ丘デンタル